走ることについて語る時に僕の語る事 村上春樹著

村上春樹著の『走ることについて語る時に僕の語る事』を読んだ。
これは小説を書き始めてから、執筆活動に必要な体力、集中力を養う為に始めたというジョギング、そしてそれが転じてマラソントライアスロンを本格的に取り組む様になった村上氏のエッセイ(著者はメモワールと呼ぶ)だ。
本書内で村上氏は執筆活動に必要な事の多くは走る事から学んだというような事を書いているが、 僕が特に共感できたのは、順位やタイムよりも自分の決めた目標に向かって妥協せず、日々その為の努力を怠らないという事。そして人の努力は決して公平に結果をもたらすものではないが、それでも自分に負けないで頑張るという事。
これは当たり前の様だが、自称芸術家の僕は割と自由な職業で、だらけようと思えばいくらでもできるし、頑張ろうと思えばいくらでもできるわけで、なかなかコンスタントに頑張るというのは難しい。そんな立場の人間が最大限にその力を発揮するには、マラソンの訓練の様に日々適度な負荷を自分に課し、地道なトレーニングを休みなく続けていかなくてはならない。何かと短期間に無理な仕事を詰め込み、その後だらけてしまう自分には反省させられるいい話であった。

黙々とコンスタントに適度な負荷をかけつつ、毎日頑張りたい。


僕も今年に入ってからジョギングを始めていたのだが、この前風邪を引いてからぱたりと走らなくなってしまった。確かに走り出すと楽しいんだけれども、ジャージに着替えて家を出るまでが面倒くさい。なんて言ってないでまた明日から始めてみよう。

走ることについて語るときに僕の語ること

走ることについて語るときに僕の語ること